育休から復帰して、最初にぶつかったのは「体力の限界」でも「家事の負担」でもなく、
もっとぼんやりとした問いでした。
「今のわたし、子育てと仕事、どこに力を入れればいいんだろう」
子どもがかわいい。仕事自体は好き。お金を稼ぐことも好き。
でも、どちらも100%はムリで、何かを選ぶたびに「これでよかったのか」と引っかかってしまう。
そんなときに手に取ったのが、『働く親のためのサバイバルガイド』(著:岸畑聖月/文響社)です。
この本を読もうと思ったきっかけ
Xでたまたま流れてきた本で、ちょうど仕事復職2か月前、タイトルのストレートさに惹かれました。
「サバイバルガイド」って、まさにそう。一人目の復帰時に毎日がサバイバルだなと思っていたので。
著者の岸畑聖月さんは助産師であり、株式会社With Midwifeの代表。
1,000人超の「はた親(働く親)」の声をもとに書いた一冊です。
読んでみてどうだったか
まず、構成が面白い。
子育てと仕事の両立を「20年間の航海」にたとえていて、妊娠期から小学校入学後まで、段階ごとに整理されています。
目次にある「序島」「第1島」というネーミングも、航海をイメージさせる作りで、
自分が今どのステージにいるかを確認しながら読める。
全部通して読まなくても、今の自分に必要な島だけ拾い読みできる構成なので、
忙しい毎日でも無理なく読めました。
「自分と重なった」と感じた場面
特に刺さったのが、「はた親のキャリアはWカーブ」 という考え方です。
子育て中のキャリアは「一時的に下がるけど、また上がれる」という話ではなく
、W字のように、下がりと上がりを繰り返しながら進んでいくというもの。
それを読んで、少し楽になりました。
復帰して選んだのは6時間の時短勤務。給与はさらに下がり、今まで積み上げてきた仕事は異動でリセット。評価もゼロからのスタートで、評価する人も変わった。育児中に転職していった同僚や後輩も多く、職場の景色もすっかり変わっていた。
部署内異動とはいえまったく違う業務への配属で、システムも大幅に変わり、上司も初めましての方。
何もかもが浦島太郎状態でした。仕事のペースも落ちているし、子育てを優先してセーブもしなければいけない。やりたいことがあってもなかなか進められない。
「わたし、ここでどう働いていけばいいんだろう」
そんな問いが、じわじわと浮かんでくるようになったのは、復帰してすぐのことだった。
でもそれが、「Wカーブの途中」 だとしたら。
「今は下がっているフェーズ」と認識できると、焦りが少し和らぐんですよね。
キャリアと育児の「優先順位問題」を考え直せた
この本を読むまで、なんとなく「キャリアか育児か、どちらが大事か」を
自分の中でランク付けしなきゃいけない気がしていました。
でも本の中では、それを無理に決めることよりも、
「家族と自分の目的地をイメージする」ことから始める、という考え方が紹介されています。
今ではなく、数年後にどんな自分でいたいか。
子どもが小学生になったときに、どんな暮らしをしていたいか。
そこから逆算していくと、今の「キャリアへの力の入れ方」も変わってくる。
そのフレームをもらえた感じがしました。
こんな人に読んでほしい
- 育休明けで、キャリアの方向性に迷っている
- 「仕事と育児、どちらが大事か」と自問してしまう
- 両立しているはずなのに、なぜか常に何かに負けている気がする
- 数年先を見通した「計画」を立てたいけど、うまくできない
- 結婚したときにぜひ読んでほしい1冊、子育てなど具体的な背景が見える
- 復職前に夫との会話のきっかけにしたい
書籍情報
働く親のためのサバイバルガイド 子育ても仕事も大切にしたい人の人生戦略書
- 著者:岸畑聖月
- 出版社:文響社
- 発売日:2026年3月5日
- 定価:1,958円(税込)
まとめ
- キャリアと育児の優先順位に悩んでいるなら、まずこの本を読んでみてほしい
- 「Wカーブ」という考え方は、今の自分のフェーズを受け入れやすくしてくれる
- 全部読まなくていい。今の自分に必要な章から始められる構成も◎
正解を教えてくれる本ではないけれど、
「自分の地図を描くためのヒント」をたくさんもらえた一冊でした。
同じように迷っているはた親の方に、届いてほしいです。



コメント